アネモネと神話
春の穏やかな風が吹く頃に咲き始めるアネモネ。実はアネモネは、様々な神話に登場する花でもあります。
春と初夏のそよ風を運ぶ西風の神ゼピュロスは、花と春の女神フローラの娘のアネモネを愛していました。しかしフローラは、ゼピュロスは自分のことを愛していると思っていました。叶わぬ恋と知ったフローラは怒り、アネモネを追い出してしまいます。ゼピュロスはフローラとの平和を保つためアネモネのことを仕方なく諦めてしまいます。そして、アネモネを花の形に変えてしまったといいます。それが今のアネモネの花になったという神話があります。
アネモネさんがとても可哀想な話です。
他にもこんな話があります。
美の女神アフロディーテは、キューピッドの射た矢に当たって、美少年アドニスに恋をします。ところがアドニスは、猟に出た際、イノシシの角に突かれ命を落としてしまいます。アフロディーテは悲しみのあまり涙を流し、その涙がアネモネの花に形を変えたのでした。
という、神話もあるそうです。
普段、何気なくアネモネを見ていても、その元気に咲く姿からは、なかなか想像できないようなお話です。アネモネからしたら、そんなの人間が勝手に作った話だから関係ないよーって思ってそうですけど。
そんなアネモネが日本にやって来たのは、明治初期と言われていて、春の花として人気の花のひとつになったみたいです。
アネモネは、花ビラの色も様々な色があり、一重咲きや、花ビラの数の多い八重咲きのものなど、種類は沢山あります。
北半球の温帯地域から、亜熱帯地域までの広い範囲で、120種ものアネモネがあるとも言われているんですよ。
という訳で、神話に登場するアネモネについてでした。
ご覧頂いてありがとうございました。
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